観光大分明日への発展口説

この口説の根幹は、杵築市の高熊山で講を開いた帯刀伝照翁によるものと言われている。国東半島や別府湾が中心となっているが、大分県内の名所旧跡を褒め称える、郷土愛にあふれた内容の口説。

 

 

観光大分明日への発展

 

煩悩捨てて衆生の為に 頭丸めし出家の姿 八十半ばの老人こそは

西行法師の再来なりと 広く知らるる伝照なりき 豊後豊前の隅々までも

神社仏閣 名所に史蹟 今日は山路に明くれば海辺 あちらこちらと巡りて見れば

風光明媚な自然の地形 郷土大分はその名も如く 地形恵まれ豊かな国よ

これに少しく人手を加え 広く世間に伝えるなれば 観光大分いや美しく

いでや記さん明日の夢を 西の公園高崎山に 野生の猿をば名所とすれば

東公園日出城山よ 続く雲田の峯また高く 遥か別府の湯の香をかいで

杵築城山 青莚の神よ 豊州公園高熊山は 別府湾から四国を眺む

白き砂には緑の松よ 桜散りけり奈多公園は 夏の名所でその名は高し

古墳多けれ国東半島 高くそびゆる両子の山に 行者止まる行者の原に

白きテントはキャンプの村よ 夢の姫島 七つの不思議 島の娘の情緒は深し

田染八景つきせぬ眺め 富貴寺詣でに国をばめでて 宇佐の八幡朱塗りの宮居

和気の清麿 古を偲ぶ 飛瀑幾丈 椎屋なる滝は 見るも壮大 背筋は寒し

奇岩 怪岩 清流流れ 耶馬の絶景 天下に響く 紅葉 新緑 終日厭かず

青の洞門 禅海掘るの 美談残れるその物語 水郷日田に三隈の流れ

浮かぶ鵜飼い舟 細鱗踊る ああ雄大の九重の山は 秋の空よりいや高く

日向肥後まで瞼に映じ 飯田高原 広漠千里 山は紫水また清き

今日に劣らぬ竹田の町に その名 名高き岡城 城址 春高楼の名残を止む

地下の不可思議 鍾乳洞と 臼杵石仏貴重なものよ 内山観音 峯内山よ

炭焼き小五郎伝説残る 関の権現 地蔵の岬 呼べば答える高島臨む

別府温泉世界で一よ 志高湖畔にキャンプの夢は 観光大分のつきせぬ夢で

いでや拓かん観光大分