分類別の盆踊り唄集 その8
●●● ソレジャー(その1) ●●●
「伊勢音頭」の「その2(兵庫音頭)」のグループの節から、下句の長囃子をやや簡略化した類のものである。もともとこの節があって、これと「兵庫音頭」が組み合わさったものが「伊勢音頭その2」のグループの節ということなのだろう。南山田から飯田方面の伝承。
1-1-1 盆踊り唄「三つ拍子」 九重町町田(南山田) <77・77段物>
☆ここに語るは(ソイ) 盂蘭盆経よ(オサー ソレジャーソレジャー)
いわれよくよく(ソイ) 聴き給うべし
(オサー ソレジャーソレジャー ヨーイトナー)
☆国は天竺 唐天竺よ 釈迦の御弟子の 目連尊者
●●● ソレジャー(その2) ●●●
こちらは「その1」の上句ばかりを繰り返す節で、より簡略化されている。こちらの方が多く採集されており、囃子さえも省いた唄い方も見られる。主に日田方面の伝承。
2-1-1 盆踊り唄「ヨーヨーセ」 前津江村大野(前津江) <77段物>
☆国は九州さて肥後の国(ハヨーヨーセー ヨーヨーセ)
☆肥後の熊本諸大名さまが
2-2-1 盆踊り唄「坪借り」 天瀬町中釣(五馬)、中津江村八所 <77段物>
☆東西ホホ 東西コラサ おごめぬなされ
(ソレーナーソレーナ ヨーイートナ)
☆私ゃ 津江の山 お茶売り帰り
☆村の 若いしょの 噂に聞けば
☆今宵 御宅は 初盆そうな
☆お果て なされし 小父上様の
☆盆の 供養に 踊ろじゃないか
☆それに ついては 坪貸しなされ
☆坪に ついては 床貸しなされ
☆それと ひとつは 声出しの水
☆それに つけても 傘貸しなされ
2-3-1 盆踊り唄「坪借り」 大山町小切畑(西大山) <77段物>
☆東西ホホ 南北コリャサ おごめんなされ
☆聞けば お宅は ご主人様の
☆お果て なされた 初盆そうな
☆今宵 一夜の 坪貸しなされ
☆坪を 貸すなら 床貸しなされ
☆床を 貸すなら 傘貸しなされ
2-3-2 盆踊り唄「ばんば踊り」 院内町上納持(南院内) <77・75一口>
☆鐘とコリャ 撞木が流れて下るヨ
☆とかく この川後生の川
☆後生は 願いなれ若い時も
☆そよと 吹き来る無情の風
●●● エイソリャ(その1) ●●●
津房周辺の「ばんば踊り」の類の唄のグループ名を、区別のために唄い出しから「エイソリャ」とした。「その1」には返しのつかないものを集めた。
1-1-1 盆踊り唄「ばんば踊り」 宇佐市中麻生(麻生) <77・75一口>
☆エーイエイソラ今夜当家の初盆そうな(婆も出てみよ孫子をつれて)
☆さても見事なお宇佐の榎の実(榎の実ゃならずに葉ばかり茂る)
☆咲いた桜になぜ駒つなぐ(駒が勇めばヤレ花が散る)
1-2-1 盆踊り唄「ばんば踊り」 別府市天間(南端) <77・75一口>
☆アラエーイエーイ エイソリャ ばんば踊りが始まる頃は
(アラ 婆も出て見よ 孫子を連れて)
★アラ恋し小川の鵜の鳥見やれ(アラ鮎をくわえて ヤレ瀬をのぼる)
●●● エイソリャ(その2) ●●●
下5字のみを返す節を集めた。
2-1-1 盆踊り唄「ばんば踊り」 安心院町楢本(津房) <77・75一口>
☆エイエイエイソリャ ばんば踊りが始まる頃は
(ばさま出てみよ ヤレ孫つれて ホンニ孫つれて)
☆生まれ山国 育ちは中津(命棄て場が博多町 博多町)
●●● エイソリャ(その3) ●●●
上句の下7字以下の節を返すものを集めた。返しの箇所では、上句の下7字の4・3をひっくり返すか、下5字分をその節にあてがい、以下は上句下7字をそのまま唄う。
3-1-1 盆踊り唄「ばんば踊り」 安心院町板場(津房) <77・75一口>
☆アエーイエイソリャ ばんば踊りが始まりました
(ア爺さん婆さん達ゃ寺参り)
サー寺参り(ア爺さん婆さん達ゃ寺参り)
☆中津中津とさしては行けど(どこが中津のお城やら)
お城やら(どこが中津のお城やら)
3-1-2 盆踊り唄「ばんば踊り」 安心院町松本(津房) <77・75一口>
☆アエイエイエイソリャ 親が大工すりゃ子までも大工
(ア宇佐の呉橋や 子がかけた)
ア呉橋ゃ宇佐の(ア宇佐の呉橋ゃ 子がかけた)
3-2-1 盆踊り唄「ばんば踊り」 安心院町尾立(津房) <77・75一口>
☆アエイエイエイソリャ 中津中津とさしては行けど
(アどこが中津のお城やら ホンニお城やら)
アエイエイエイソリャ 中津のどこが
(アどこが中津のお城やら ホンニお城やら)
●●● エイソリャ(その4) ●●●
冒頭の「エイエイエイソリャ」を一切省き、上句の節ばかりを繰り返す類のものを集めた。簡略化が顕著で、殊に南由布の節では2節目以降では上句の上7字分をも省いている。
4-1-1 盆踊り唄「ばんば踊り」 湯布院町鮎川・津々良(南由布) <7・75一口>
☆白いゆかたに南無妙と書いて(南無妙法蓮華経 後生 後生願う)
☆四升五合願うた(ま五合願えば 五升 五升になる)
☆宇佐よりゃ中津(中津寺町ゃ 後生 後生どころ)
☆お寺の坪で(踊る片手にゃ 後生 後生願う)
4-2-1 盆踊り唄「ばんば踊り」 湯布院町並柳(北由布) <77・77段物>
☆ばんば踊りが始まる頃は(ばんば踊りが始まる頃は)
☆爺さん出て来い婆さんも連れち(爺さん出て来い婆さんも連れち)
☆那須与一という侍は(那須与一という侍は)
4-2-2 盆踊り唄「ばんば踊り」 湯布院町塚原(北由布) <77・75一口>
☆あなた百までわしゃ九十九まで ともに白髪のアノ生えるまで
☆揃うた揃うたよ踊り子が揃うた 秋の出穂よりゃまだよく揃うた
●●● サンサ節(その1) ●●●
佐賀関以南の沿岸部で唄われるものを集めた。返しや入句など、詩形が変化に富んでいる。区分に迷ったが、節の骨格は同じと考えられるので細分化は避け、枝番による区別とした。
1-1-1 盆踊り唄「切音頭」 佐賀関町木佐上(神馬木) <77・75一口>
☆五万石じゃノーエー(エヤエーヨー) 五万石ヨナー(ソレーソレ)
臼杵ゃアーエー(アーヨーイヨーイヨナ) 五万石ヨ
エーコーノサーンサ(アーエーンゲーンサーンサ)
「ドッコイサーハレバイサは田舎相撲よナー
広いようで狭い(私に似合いの妻はないハレバエー)
☆暗いのに 暗いのに 沖の 暗いのに
「ドッコイサーハレバイサでみかん船
白帆が見ゆる(あれは紀の国みかん)
1-1-2 盆踊り唄「きそん」 佐賀関町白木(佐賀関) <77・75一口>
☆ソラ宮島はエー ソラ宮島はエー(ソレーソレ)
安芸のナーエー(アーヨーイヨーイヤナ) アー宮島は
エーエイコーノーコリャサンサ(アーエーンエーンサーンサ)
「アヤンサーデーそら誠かよ
廻れば七里ヨ ソリャ(浦は七浦)
アードッコイ(七恵比寿 ハレバエー)
☆五万石じゃろ 五万石じゃよ 臼杵じゃ 五万石じゃら
「この囃子ぞな
広いようで狭い (わしにゃ似合いの)(妻がない)
1-1-3 盆踊り唄「きそん」 佐賀関町田中(佐賀関) <77・75一口>
☆アーよい子じゃノーエーヤ エーヨー よい子じゃよナ(ソレーソレ)
アーあの子エー(アーヨーイヨーイヤナ) アーよい子じゃよ
エイコーノーサーンサ(アーエーンエーンサーンサ)
「ハーあの子にやっときゃ身のためナー
牡丹餅顔よ(ソラ黄粉つけたらナ なおよかろ ハレバエー)
1-2-1 盆踊り唄「さんさ節」 佐賀関町一尺屋(一尺屋) <77・75一口>
☆ハーエー 揃うた揃うたぞナ(ソレーソレ)
揃うたエーヘ(ヨーイヨーイヤナー) 揃うたよ
エーイコーリャーサーンサ(アーエーンエーンサーンサ)
よう揃うたよナ 踊り子が揃うたナ
(アリャ稲の出穂より なお揃うた アリャレー)
☆臼杵ゃ五万石じゃ 臼杵ゃ 五万石じゃ 五万石じゃ
かけこそ名所(出船入船なお名所)
☆踊り踊るなら 踊り 踊るなら 踊るなら
品よく踊りゃんせ(品のよい子を嫁にゃとる)
1-3-1 盆踊り唄「取立て音頭」 津久見市日見(日代) <77・75一口>
☆エーヤレ 取立ちょうぞナー エーエー
オーン踊りゅナー(エーイエーイエーイヨナ) アラ踊りゅ取立ちょうぞ
エーエイコーノサーンサ(アラエーイエーイサーンサ)
「アラさんさの太鼓に手拍子揃えてノー
踊ろじゃないかナ
(ヤレ 踊り明かそうやエーエ 夜明けまでヤーレコリャセ)
1-3-2 盆踊り唄「切音頭」 津久見市四浦(四浦) <77・75一口>
☆ソレ五万石よナ(エーイエ)
ヨー臼杵ゃエ(インヤヨーイヨーイヨーイヨナ)
臼杵ゃエ(ソリャーソリャ) 五万石サ
エーコーノ サーンサ(ヤレエーイエーイ サーンサ)
「ソレ若い衆張り込め今宵が限りぞな
臼杵の城は(ヤレ根から生えたか エーイエーイ浮き城か ヤレコラセ)
☆宮島は 安芸の 安岐の 宮島は
「丁とれ半とれ娘にゃ婿とれ
まわれば七里(浦が七浦 七えびす)
1-4-1 盆踊り唄「切音頭」 津久見市保戸島(保戸島) <77・75一口>
☆ヤレー買うのならヤーレコリャエー ソリャ買うのならナイ
笠をエー ヒヨーヨーイヤナ 笠を買うのなら三つ買うてござんせ(ヨイヨイ)
「一つぁエー ヒヨーヨーイヤナ 一つぁ雨傘 一つは日傘(ヨイヨイ)
一つぁエー ヒヨーヨーイヤナ 一つゃ踊り笠だよ
エーイコーレモサーンサ アリャエーイエーイサーンサ
「ソリャヨーホーさんさはそりゃ誠ぞな
夜明けまでじゃいな ヤレ踊り明かせ 夜明けまで ハーレバヨー
1-5-1 盆踊り唄「切音頭」 上浦町津井(東上浦) <77・75一口>
☆ヤレー切りましょうぞいエーイエー アーヤレここで切りましょうぞな(エイエー)
ここでヨー(アラエーイエーイ ヨーヤーナー) ここでちゃんと切りましょ
エンヤコーノサーンサ(アラエーイエーイサーンサ)
「ヤレ太鼓も踊りも みんなよく揃うたぞナ
お月を見やれな(ヤーレ お月ゃ山端でわしゃここに ヤーレコラセー)
☆宮島のエーイエー アーヤレ宮島はナー(エイエー)
安芸の宮島はエー(アラエーイエーイ ヨーヤーナー) 安芸の宮島はサマ
エンヤコーノサーンサ(アラエーイエーイサーンサ)
「ヤレ女子の木登り 危ないものぞえ
まわりが七里ぞな(ヤーレ 浦が七浦 七恵比寿 ヤーレコラセー)
1-5-2 盆踊り唄「切音頭」 上浦町浅海井(東上浦) <77・75一口>
☆ヤレー五万石ヒンエーイエー ヤーレ五万石ナ(エイエー)
臼杵ゃヨーナー(アラエーイエーイ ヨーヤーセー)
アー臼杵五万石じゃな エーンヤコーノサーンサ(アラエーイエーイサーンサ)
「ヤレ女子の木登りゃ危ないものだよナ
ヤレ大豆にゃ切れて(ヤーレ 狭い臼杵に 豆詮議ヤーレコラセー)
1-6-1 盆踊り唄「切音頭」 佐伯市臼坪(佐伯) <77・75一口>
☆ヤレー宮島はナー ウーンヨエーンエー エーイソレ宮島はナ(ヨイヨイ)
安芸のエンエー(ヨーイヨーイサーンサ)
「アーモさんさも今晩どなたも大きなご苦労じゃとな
アー廻れば七里ナ ハ浦が ハ七浦 アー七えべす ハレバヨー
(ヨーイヨーイサーンサ)
★ヤレー三度笠ナー ウーンヨエーンエー エーイソレ三度笠ナ(ヨイヨイ)
様のエンエー(ヨーイヨーイサーンサ)
様の三度笠 エーイコーノサーンサ(ヨーイヨーイサーンサ)
「アーモさんさも今晩どなたも大きなご苦労じゃとな
アー後から見ればナ ハしなよう ハござる アー笠の内 ハレバヨー
(ヨーイヨーイサーンサ)
1-7-1 盆踊り唄「切音頭」 鶴見町沖松浦(西中浦) <77・75一口>
☆エーイエーイエーイヤナ エイエーイ宮島ナ(ジャロージャロ)
安芸のエー(エーイエーイエーイヤナ) 宮島まわれば七里ナ(ジャロージャロ)
浦がエー(エーイエーイエーイヤナ) 七浦 ヤレコノサーンサ
「サンサが揃うてその調子エーナ
七えびす ヤレコノセー
1-8-1 盆踊り唄「切音頭」 鶴見町羽出浦(東中浦) <77・75一口>
☆イエー切りましょか エイコノサンサ
「サンサを揃えて本調子 アリャエイコノサンサ ヨーサンサ
しっかり切りょ 若の松様がナー 枝も栄えて葉もしげる ヤレコノエー
1-9-1 盆踊り唄「切音頭」 米水津村色利浦(米水津) <77・75一口>
☆エーイ エーイ エーイエ 安芸の宮島ナ(ハヨイヨイ)
安芸の宮島 まわれば七里(ハヨイヨイ)
浦がエー エンヤエーイエーイ サーンサ
「ソレさんさをはりあげて ソラ見事に エーンヤコーリャ サンサ
浦が七浦 エンヤコリャ 七えびす ハーヨイヨイ
1-10-1 盆踊り唄「切音頭」 米水津村宮野浦(米水津) <77・75一口>
☆エー 咲いた桜になぜ駒つなぐ ヨイヨイ
駒が勇めば ヤレコラセー オヤ エーイエーイエーイヤナー
「イヤさんさを ヤートヤー つけたぞ
駒が勇めばヤーレ 花が散る ヤレコラセー
1-11-1 盆踊り唄「切音頭」 蒲江町畑野浦(上入津) <77・75一口>
☆ヤレ 沖の暗いのに イヤコノサンサ 白帆が見ゆる ソーレ
あれは紀の国みかん船 ハンレバエー
1-12-1 盆踊り唄「切音頭」 蒲江町竹野浦(下入津) <77・75一口>
☆アーここで切りましょか エイヤコーノーサーンサ(エーイエーイサーンサ)
「サンサオ まことにゃ(ホイ)
臼杵の城じゃソーラ(松から生えた ホイ あの浮城じゃ ハーレバエーノエイ)
1-13-1 盆踊り唄「切音頭」 蒲江町西野浦(下入津) <77・75一口>
☆走る船エーイエーイエーホー(ソレソレ)
走る船ナー 沖ンオー(ソコジャ) ヨイヨイヨイヤセー
走る船 エーイヤコーノサーンサー(エーンエーンサーンサ)
「サンサのまことにナ
ありゃどこの船 ソーリャ あれは紀州浦のみかん船 ヤレコリャセー
1-14-1 盆踊り唄「祝い音頭」 蒲江町屋形島(蒲江)、丸市尾浦(名護屋) <77・75一口>
☆祝いめでたの若松様よサー 枝も ホイ 栄えて アー根も葉も茂る
アーレバエー サーンヨーンヨーンヨーイヤナー
1-15-1 盆踊り唄「切音頭」 蒲江町河内浦(蒲江) <77・75一口>
☆ヤレここで切ります
ヤレ切りますナー ここでヨー ナーンヨーイヤヨイヤナ
「アラなんでもしゃんと切る さんさを
破竹の竹を ソレー 元は尺八半ば笛
1-16-1 盆踊り唄「切音頭」 蒲江町深島・蒲江浦(蒲江) <77・75一口>
☆ヤレ五万石ヨーナ ヤレ五万石ナー
臼杵ゃエー ソリャエイエイサンサ
アー五万石 エイヤコノサンサ(エイエイサンサ)
「ヨーサマまことにナ
臼杵の城は ソリャ根から生えたか浮き城か ハレバエー
1-16-2 盆踊り唄「切音頭」 蒲江町猪串浦・小蒲江(蒲江) <77・75一口>
☆ヤレー切りましょうかヨーエ 切りましょうかナーンウーン
ここでヨーエ(ハラエーイエーイサーンサ)
ここで切りましょうか エーイヤコーノサーンサ(ソラエーイエーイサーンサ)
「ヤレ さんさマその声よう揃うたろな
ア向かいで切ろうかソーレ ア向かい回れば 三里のまわり(ハーレバエー)
☆五万石 五万石 臼杵 臼杵五万石
「さんさその声よう揃うたろな
臼杵の城は 地から生えたか浮き城か
☆暗いのに 暗いのに 沖の 沖の暗いのに
「さんさその声よう揃うたろな
白帆が見える あれは紀州浦のみかん船
☆宮島は 宮島は 安芸の 安芸の宮島は
「さんさその声よう揃うたろな
まわれば七里 浦が七浦 七えびす
1-17-1 盆踊り唄「出し節」 蒲江町丸市尾浦(名護屋) <77・75一口>
☆ヤレ引いてきたがなヨー サヨンヨー 引いてきたがな鰯ゅヨー
鰯ゅ引いてきたが ほんに塩がないサ 塩は大阪 アレ塩釜に ハレバエー
1-18-1 盆踊り唄「切音頭」 蒲江町丸市尾浦(名護屋) <77・75一口>
☆ここでしゃんと切れさんさの松のサエ 枝も栄えて葉もしげる ハレバエー
1-19-1 盆踊り唄「切音頭」 弥生町井崎(上野) <77・75一口>
☆ヤレ切りましょうや ノホヨーホヨエ 切りましょうやノー
ここで切ろうどちゃ エンヤガコーロノヨーサンサ
「さんさが嘘でもないこと 心から真実実ぞいな
アンアレーどうで高いのは
「火の見櫓か富士山か 餅屋の娘の杵音高い ちぎり丸めてちょいと投げた
高崎山かナ フーナーンアーエー 女郎町ゃ目の下に ハーリワエー
1-20-1 盆踊り唄「切音頭」 宇目町重岡(重岡) <77・75一口>
☆ソレ切りましょうなヨー ヨーヨイソーレーヨ 切りましょうな(アヨーイヨイ)
「上で高いのを申すなら 一で英彦山か(ソレ)
餅屋の娘の杵だこな 下で高いを申すなら(ソレ) 下で高いは尺間山
アーさても見事な(オヤ) 臼杵様の城はナ
地から生えたな 浮き城な ハレワイサーノサー
●●● サンサ節(その2) ●●●
大野地方周辺で唄われるものを集めた。節がいろいろあるが線引きに迷ったので、枝番による区別にとどめた。
2-1-1 盆踊り唄「絵島」 大分市吉野(吉野) <77・75一口>
☆ここシャンと切りましょナ ナー竹の 切りよりゃ
アレワイサノ コレワイサノ ヤーヤーコノ サンサヨーイヨイ
2-1-2 盆踊り唄「切り上げ」 臼杵市深田(下南津留) <77・75一口>
☆アーソレ なんと切りましょうな 竹の切りどころ
アレワイサーノ ヤーヤーコーノコノ サーンサー ヨーイヨイ
ヤー切りヨー ハンハーヨーイヨイ 切りヨー 竹のナー
ヨーイヨーイ 切りよでナー 竹の 切りよでたまりし水は
済まず ハー濁らず 出ず入らず
アレワイサーノ ヤーヤーコーノコーノー サーンサー ヨーイヨイ
2-2-1 盆踊り唄「切り上げ」 野津町野津市(野津市) <77・75一口>
☆ソリャくんずれそうなノー オーくんずれそうなノ
踊りゃサーエーエーエン エーくんずれそうなノ
踊りゃサーエーエーエー エーくんずれそうなノ
踊りゃくんずれそうな まだ茶は沸かぬ
お風呂沸くとは何ゅしちょる ハンレワヨイ
コリャ エーイコーノーコーノーコ サーンーサーエーイエイ
☆ソラ星さよノー 星さよノ
空のヤーアーアー ソリャ星さよノ
空の星さよ夜遊びゅなさる
様の夜遊び 無理もない ハンレワヨイ
コリャ ヤーコーノーコーノーコ サーンーサーエーイエイ
☆ソリャ万々世ノー 万々世ノ
千秋エーエーエー エー万々世ノ
千秋万々世 思うこた叶うた
末は鶴亀 納めよく ハンレワヨイ
ホイ エーコーノーコーノーコ サーンーサーエーイエイ
2-2-2 盆踊り唄「二つ拍子(ばんば踊り)」 三重町大白谷(白山) <77・75一口>
☆ソリャ崩れそうなノ 踊りゃ崩れそうなノ
踊りゃナー ヨーイヨーイ エー 踊りゃ崩れそうなノ
踊りゃ崩れそうな まだ夜は夜中ヨ 明くりゃお寺の鐘が鳴る
ハーリャンリャ ソレ コノコノヨ ササ ヨーイヨイ
☆七夕 空の七夕 空の 空の七夕
空の七夕おいとしゅござる 川を隔てて恋なさる
☆万歳 千秋万歳 千秋 千秋万歳
千秋万歳 思うこた叶うた 末は鶴亀 五葉の松
2-2-3 盆踊り唄「切り上げ」 犬飼町大寒(戸上) <77・75一口>
☆くんずれそうなノ くんずれそうなノ 踊りゃエー エーくんずれそうなノ
踊りゃくんずれそうなまだ茶は沸かぬ 降り茶釜は割れ茶釜
ハンレバリャ ヤーコノコノ サンサエー
☆引き寄せ 引き寄せ 硯ゅ引き寄せ
硯ゅ引き寄せ墨する方は 恋の手紙をつらつらと
☆万世 万世 千秋万世
千秋万世 思うこた叶うた 末は鶴亀 五葉の松
2-2-4 盆踊り唄「切り上げ」 三重町菅尾(菅尾) <77・75一口>
☆ソレ崩れそうなノー オー崩れそうなノ
踊りゃエイエーイ エイエーイ エー崩れそうなノ
踊りゃ崩れそうなまだ茶は沸かぬ この茶釜は ソレ割れた茶釜
ハレワヨ ソレヤレコノー オサオーサ ヨーイヨイ
☆万歳 万歳 千秋万歳
千秋万歳思うこた叶うた 末は鶴亀 五葉の松
2-2-5 盆踊り唄「二つ拍子」 三重町芦刈(三重) <77・75一口>
☆星さよノー 星さよノー
空のエーイエーイ(エーイエーイ) エー星さよノー
空のエーイエーイ(エーイエーイ) エー星さよノー
空の星さよお歩きなさる 様の夜遊び無理はない
ハーレワリャー ハーコノコノサンサ エーイエーイ
☆そん切り様じゃ そん切り様じゃ 竹のそん切り様で 竹のそん切り様で
竹のそん切り様で溜まりし水は 澄まず濁らず出ず入らず
☆万世 万世 千秋万世 千秋万世
千秋万世 思うこた叶うた 末は鶴亀 五葉の松
2-2-6 盆踊り唄「ばんば踊り」 緒方町上自在(緒方) <77・75一口>
☆アリャ七夕ノ アソリャ七夕ノ 空のナー ヨイヨイ エー空の七夕は
空の七夕はお愛しゅござるナー 川を隔てて恋なさる ハーリャンリャー
☆万世 万世 千秋 千秋万世
千秋万世 願うこた叶うた 末は鶴亀 五葉の松